佐川地質館

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地学の試行錯誤

地学の試行錯誤

地質館の動く大陸装置

この4月で私が地質館にやってきて2年となります。色々と試行錯誤の2年でしたが、思えば佐川という場所自体、地学の試行錯誤の場所でもあります。

19世紀後半に日本の地質学の基礎を築いたナウマン博士、20世紀前半に日本列島の形成論を佐川の地質から論じた小林博士ですが、彼らの時代には、海溝は堆積物の重みによってできた窪み、山は地下深くの地熱によって溶け出した溶岩に持ち上げられたものというのが定説でした。しかし20世紀になって大陸移動説が出てきます。これは天文学の世界でいうと天動説にかわって地動説が出てきたようなものです。元になった理論が全く変わったことにより、その上に乗っていた説もまた、見直されることとなりました。もちろん、彼らの成果が全く否定されたわけではなく、これらも地学の発展の礎となったと言えます。

地球の歴史だけではなく地学の歴史を知る上でも重要な土地、佐川での私の試行錯誤もまだ続くかと思われますが、どうかご容赦くださいますようお願いします。

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