佐川町の中部に広がる鳥ノ巣石灰岩は、佐川の人々の生活に昔から関わってきました。
ナウマンによって命名された鳥ノ巣石灰岩は、全国的にもその名が知られています。
現在佐川に地質館があるのも、半分くらいはこの鳥ノ巣層から出てくる様々な化石のおかげです。牧野博士も鳥ノ巣層から出てくるウニの化石などについてその随筆で書かれています。
また、鳥ノ巣層の石灰岩は、工業原料として今でも採集され続けています。さらに鳥ノ巣層の化石には、石油の匂いがするものもあるので、かつては石油掘削が試されたこともあります。
さらに年代を戻すと、石灰岩中に発達した洞窟も、縄文時代には住居として使われていました。
一般に石灰岩帯は農業には向かないとされていますが、鳥ノ巣石灰岩はこれからも佐川の鉱物・観光資源として利用されていくことでしょう。